津軽三味線について

◆津軽三味線とは◆
津軽三味線は、日本でも雪深い青森県の津軽地方で独自の発展を遂げてきた弦楽器です。
その昔、生活を支えるために男の芸人が人々の前で三味線を演奏したのが起源といわれています。
ジャズのようにアドリブを効かせた演奏方法が最大の特徴で、現在は若者にも大変人気があります。
◆三味線の起源◆
三味線はもともと、16世紀の中ごろに中国から琉球(今の沖縄)を経て日本に伝えられたものです。
日本に入ってからは、弦を弾くのに撥(バチ)という道具を使うなど、さまざまな手が加えられ、江戸時代(1600〜1868)には、歌舞伎の伴奏音楽に用いられるなどしたため急速に普及し、日本の代表的な楽器となりました。
◆三味線の種類◆
三味線は、大きく胴(どう)と棹(さお)に分けられますが、種類は太棹(ふとざお)、中棹(なかざお)、細棹(ほそざお)の3つがあります。
細棹の音はとても繊細な音がします。その中で、津軽三味線は、太棹三味線よりもさらに全体が大きめで、弦も普通よりやや太めのものを用いています。
その演奏方法は、撥でただ弾くだけでなく、叩くようにして音を出すのが特徴で、力強く、耳が痛くなるほどの迫力ある音がでます。

    

津軽三味線・民謡・太鼓  〜初心者から丁寧にご指導いたします。

糸巻き(いとまき)
文字通り糸を巻いて、音の高さを調節する。木製、アクリル製などもある。写真はオーソドックスな象牙。
象牙は、以前だと3本で2〜3万円くらいだが、いまでは材料がなく15万円でも買えるか買えないか。ますます貴重となっている。

(写真の上にカーソルを合わせてみてください。)
天神(てんじん)
三味線の一番上。音が響く。木目が横方向に(写真に向かって)入っているので、欠けやすいので、大事に扱います。
普段はカバーをして保護している。
さわり
このダイヤルを回して調節すると、さわりがつく。(音が響くようになる)三味線の裏側にある。
調弦が合っていると、他の糸も共鳴する。
さわりのない三味線は、一の糸(一番太い糸)を三味線の棹に押し付けるようにすると、さわりがつく。
駒(こま)
糸を乗せる台のようなもの。
糸の太さに合わせて溝の大きさが違う。高さ、材質などにより、音が変わる。撥のあたり具合も変わる。
音緒(ねお)
組み紐で出来ていて、糸を結ぶためのもの。これは、大きめですが、細棹用の小さめの物のほうがいい音が出る。
皮(かわ)
津軽用は丈夫な犬皮。(表皮は3万円〜3万5000円。裏は若干安い)
胴掛け(どうかけ)
天神カバーとお揃でつける人が多い。これは会津塗。
津軽塗方が値段が高く、肌艶も良い。革製や布製もある。
撥(ばち)
材質も大きさも各種ある。値段もさまざま。
調子笛(ちょうしぶえ)
特に三味線用というわけではないですが、三味線は歌い手に合わせて、調子を変えるのと、糸がゆるんだり(気候湿度によっても変わる)音が狂いやすいのでいつも持ち歩く。舞台などの時は、尺八の音に合わせる。
指スリ(ゆびすり)
棹との摩擦解消に左手の人差し指と親指に掛けて使う。既製品も売っているが、鈎針の細編みで編んだ手編みが一番。制作時間一個だいたい30分。古いセーターをほどけば材料費タダ。
糸(いと)
左から、一の糸、二の糸、三の糸。
津軽は細棹より太い。絹製は切れやすく、ナイロン製は丈夫だが棹が傷む。
一の糸は太く硬いので指も痛む(笑)し、1本500円くらいするので、フトコロも痛む。


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